都市ガス・プロパンガスを利用する賃貸住宅の特徴
ガス会社からガス導管を各家庭まで直接引く都市ガスは、その名の通り、都市部でのみ供給が可能であり、住宅の密集度が低い田舎では導入が困難です。しかし、いったんガス導管を引いてしまえば、比較的安い料金で利用できるでしょう。料金未納でもない限り、めったに都市ガスが止まることはありません。一方、プロパンガスやオール電化を使用する賃貸物件も少なくありません。プロパンガスなら、ガス導管を遠方から引かなくても、ガスボンベを住宅の外に設置するだけでガスを供給できます。
プロパンガスには、簡単な設備だけで設置でき、初期費用が安くて済むという特徴があるので、賃貸人の負担が少なく賃貸物件に導入されやすいのです。災害時なども供給が途絶えることがなく、非常時対策としても効果を期待できるでしょう。
都市ガス・プロパンガスにはどんなデメリットがあるでしょうか?
都市ガスは災害に弱く、地震や台風の影響で広範囲にわたってガスの供給が止まってしまうというデメリットがあります。したがって、都市ガスの供給地域では、いざという時に備えて、カセットコンロや電気調理器などを準備しておくことが望ましいでしょう。一方、プロパンガスは、ガスボンベが空になる前に人力で交換しなければならないという欠点が挙げられます。ガスボンベ交換のランニングコストは小さいとは言えず、賃借人が支払う毎月の料金が都市ガスより高くなることも否定できません。
プロパンガスは自由料金制で、価格設定が業者に任せられている点を忘れないようにしましょう。複数のプロパンガス供給会社を比較して、より安い会社に切り替えられますから、賃借人が賃貸人と交渉してローコストのガス会社に変更を求めることもできます。