固定費の削減につながる
オール電化の賃貸の場合、一般的にはガスが利用されることの多いお風呂やシャワーに使うお湯、料理に使うコンロなどが、すべて電気に置き換わります。これはすなわち、ガス料金が一切かからなくなるということでもあるのです。しかし、「もともとガス代は節約できているのなら効果が薄いのでは?」と考える人もいるかもしれません。実は、ガス料金は使用した分だけかかる「従量料金」と、使用量に関わらず毎月必ず発生する「基本料金」とで構成されています。節約を強く意識すれば、従量料金を下げることは可能ですが、ガス会社と契約をしている限りは基本料金の支払いは不可避になっているのです。オール電化であれば、ガス会社との契約自体が不要になるので、節約では不可能だった「基本料金ゼロ」が実現できるというわけです。
災害時に役立つ特徴を持つ
オール電化でお湯を沸かす場合、電気給湯器のタンクの中に一定量のお湯を貯める仕組みになっています。災害時に断水が起きたり、ガス供給が止まってしまっても、タンク内に溜まっているお湯はそのまま利用できるのは非常に心強いでしょう。また、オール電化のキッチンで利用するIHクッキングヒーターも災害対策になる特徴を持ち合わせています。IHクッキングヒーターはガスコンロのように火を扱わないので、地震で鍋が傾いてしまい、油がコンロの火に燃え移るということも、ガス漏れや不完全燃焼による一酸化炭素中毒も、防ぐことができるのです。さらに、オール電化の大元になっている電気は、ガスに比べて災害時の復旧速度が速いとも言われています。これは、ガス管は地中深くに埋まっている一方で、電柱は地上にあることから作業に必要な手間と時間が少なくて済む傾向にあることに由来します。